初めての登山、登山を始める時、
「登山をするには何が必要なの?何を買えばいいの?費用はいくら位かかるの?」
・・・さっぱり分かりませんでした。
登山をやっている友達がいればベストですがみんながみんなそうではありません。
お店に行って店員さんに聞こうにも勇気が必要だったり親身に教えてくれるかなぁとか、長い時間とらせるのも悪い気がするなぁなどあると思います。
登山を始めたい人からたびたび聞かれる時に答えてることをまとめておきます。
これもよく聞かれるので目安として値段の相場らしきものを載せておきます。
値段は本当ピンキリですが、高いモノにはそれなりの良さがあることは登山用品に限らずご存知の通りです。
初めての登山 必要なモノ
これらは日帰り登山・山小屋泊登山・テント泊登山とスタイルに限らずにいるモノ
—
※各項目のクリックでそこへ飛びます
—
各モノを選ぶにあたって役立ちそうなキーワードと簡単な説明を載せておきます。
初めての登山グッズを選ぶ時の参考になれば幸いです。
トレッキングシューズ
「GORETEX/防水透湿性素材」「ミドルカット以上」
「靴底(ソール)も本体も固めのモノ」「3シーズン」
トレッキングシューズ とは・・・登山靴。登山を、山登りをするにあたって履いておきたい靴です。¥30,000前後。
「GORETEX/防水透湿性素材」・・・ゴアテックス/防水透湿性素材。簡単に言うと、靴の中の蒸れは放出するけど外からの水は進入できない素材。
つまり雨でも水たまりでも靴の中は濡れません。
山や外での「濡れ」は想像以上に大きなダメージとなります。
そのためGORETEX/防水透湿性素材の登山靴をおすすめします。
GORETEXは防水透湿性素材の商標名の1つになります(最も有名かもしれません)。
靴以外でもアウトドア用品の多くのモノに使われています。
防水透湿性素材を使ったモノはGORETEXに限らず、各メーカー独自の名前で出されているものもあります。
「ミドルカット以上」・・・靴の足首部の高さのことです。大きく分ければローカット・ミドルカット・ハイカットの3つ。カットの低い(ローカット)靴では木の根、岩や石がある山道を歩く際、足首が固定されていないためねん挫などを起こしやすい事があります。
そして、単純に足首部の防御力も低くなります(ぶつけたり擦ったり)。
よってミドルカット以上の登山靴をおすすめします。
「靴底(ソール)も本体も固めのモノ」・・・これは日帰り登山<山小屋泊登山<テント泊登山、低山登山<高山登山、などその登山スタイル(背負う荷物の重さや山の高さなど)に比例した靴の固さが必要、のようなイメージを持っていただけたらと思います。
固めの方が防御力が高く、登りやすい(つま先や足の側面を使って登る事ができる)。
例えば靴底の柔らかいスニーカーでは、つま先だけを使って登る場合、足の指自体の踏ん張りがかなり必要になりますが、靴底が固ければ足の底全体でつま先を支えて登る事ができる・・・みたいな感じです。
つま先立ちがし易い・・・みたいなイメージでしょうか。
加え、岩だらけの山道を下る時などにもソールの固さが足の裏を守ります。重い荷物を背負って歩くため足に、足の裏にその負担は想像以上にかかります。説明が難しいところですが実際に履いて山へ行けばその固さが大きな信頼となることがわかります。
日帰り登山をしていれば山小屋泊登山やテント泊登山をしたくなるかもしれません、低い山を登っていたらもっと高い山に登りたくなるかもしれません。そう考えると山小屋泊・テント泊の荷物の重量でも歩ける、岩場や荒れた登山道でもしっかり歩ける「靴底(ソール)も本体も固めのモノ」を個人的にはおすすめします。もちろんそれで日帰り登山もokです。
「3シーズン」・・・もし季節等で迷ったら「3シーズン」モデルで十分使えます。最初から「オールシーズン」とか「冬用」とかは必要ありません。念のため、自分の登山靴は3シーズン用ですが春の残雪、秋の新雪、そして冬でも使っています。厳冬期という真冬のドピークの高山を本気でやらない限り冬用は必要ないと感じています。
初めてのトレッキングシューズ(登山靴)は固く重く「こんなので歩けるの!?」となりますがそれが必ず大きな信頼となってきます。
上記をイメージしてお店で実際に履いて店内を歩き回ってみて強く当たるような目立つ痛みがなければあとはデザイン等で選ぶと良いと思います。
私は初めての登山靴を買うときには慎重すぎてとても長い時間悩みました。
ですが、山道で荷物を背負って何時間も歩かなければ実際の相性などわかりませんでした。
高い買い物、しかも重要な靴。失敗したくないものです。
自分は靴を買う時の足のむくみとか当たり具合とかよく分からなかったので気持ち大きめの靴を買い、インナーソール(靴の中敷き)や靴下の厚みで微調整しています。そのためか靴擦れが起こりますがテーピングをすることで防げています。そんなこんなですが2021年現在で約13年間信頼をもって履き続けています(履き過ぎかもしれませんが)。
買った靴が結果小さく数回しか履けず泣く泣く手放した人もいます。痛くて履き続けられなかったようです。ジャストサイズがもちろんベストですが大小の狭間で迷ったら大をおすすめします。
と 靴下
「専用のモノ」
靴下 とは・・・足に履く靴下のことです。¥3,000前後。
「専用のモノ」・・・お店に行けば専用の靴下が置いてあります。最近ではハイキングとかアルパインとか細かく分かれてるメーカーもあります。その中から適当な一足をまず選びましょう。
過去にアウトドアメーカーではないある量販店の温かそうな靴下で登山を行ったとき、たまたまかもしれませんが下山時に足の裏が焼けるように痛んだ経験があり、それ以降「専用の靴下」以外の靴下で登山をすることは一切なくなりました。
専用のものはおそらく長時間歩く用に、擦れや蒸れ・疲労緩和などの措置が施されているものだと思います。
登山靴を選びに行く時は自分の登山専用の靴下を履いて試着することをおすすめします。
バックパック
「容量」「ヒモ・雨蓋」「それなりに体型に合ったもの」
「腰のベルトにポッケ」「本体の外側にポッケ」
バックパック とは・・・登山時に荷物を入れておくカバンです。手にカバンを持って登ることは危なく不便なので両手の空く登山に適したカバンが必要となります。
リュック・ザック・バックパックなど呼び名はいくつかあります。¥25,000前後。
「容量」・・・これがまず一番悩むと思います、大きさのことです。最初は持ち物に想像がつきません。日帰り・山小屋泊・テント泊の順で必要な荷物は増えるのでそれに比例してバックパックに必要な容量も変わってきます。またその山行日数、季節でも荷物の増減は発生します。日帰り 30リットル前後、山小屋泊 45リットル前後、テント泊 60リットル以上・・・が一概には言えませんが目安の参考値として。
これは大きめの目安です。靴と同様に再び大は小を兼ねる考えです。
一例をあげます。
「自分の初めてのテント泊登山」
テント 寝袋 着替え 調理器具 食料など衣食住すべて持ち歩く上で、真夏の季節2泊3日で「60リットル」に詰め込むが入りきりませんでした。ちなみに真夏は四季を通して基本一番荷物が少なくなる季節です。
自分はパッキング(バックパックにモノを詰め込む作業)が下手な上、あれやこれや持って行きたがる者です。頭を使って隙間なくキチッとパッキングするのが面倒と感じる者。深く考えずにどかどかモノを入れたい者です。
そのため世間のバックパックの容量を選ぶ目安より大きめのものを使用しているかもしれません。入りきらないものは外付けにする方法がありますが引っ掛けたり落としたりするので中にしまう方がベターです。
「ヒモ・雨蓋」・・・色々とあるヒモみたいなコードは何かとくくり付けることができます。
それはバックパックに入らないような大きなマットであったり、雪山に行くときの装備品など。
最初はヒモの使い方に抵抗があるかもしれませんがあると便利です。
そして写真ではわかりづらいのですが、バックパックの上にかぶせる「雨蓋」というモノが着いているバックパックが個人的にはおすすめです。
よく取り出すような小物を入れたりするのに便利です、他にも多様性が生まれます。
「それなりに体型に合ったもの」・・・同じ容量のバックパックでもS M Lとサイズがあったりメンズ・レディースなどもあります。あまりに自分の体型に合わないモノだと重い荷物を長時間背負うにあたって肩や腰骨辺りに痛みが出るかもしれません。
痛みが全くでないものなどないとは思いますが、実際に背負い店員さんにポイントだけ見てもらってお気に入りを見つけてください。
やはりこれもモノを入れて実際に山を歩かないと相性はわからないと思います。
「腰のベルトにポッケ」・・・バックパックは肩ではなく腰で持つ、と言われますが確かに背中と腰で持つ感じです。そのため腰に当てるベルトのようなものが大きなバックパックには付いています。
そこにポケットが付いているモノがあるのですが、これは便利なのでもし有る無しで迷ったら「有る」をおすすめします。
ちょっとした中身を取り出すため重いバックパックを降ろしたり背負ったりするのはかなりの労力を使います。
そこでちょっとした小物はそこに忍ばせておけばバックパックを降ろさずにそのまま使えるということです。
「本体の外側にポッケ」・・・バックパック本体の両側面や背面(背負った時の体側ではなく外側)などにポッケがあるとバックパック内に入れたくないような汚れモノや濡れモノなどを色々と入れられて便利です。
と カバー
「容量に合ったもの」
カバー とは・・・雨の時等にバックパックにかぶせるカバー。ザックカバー、レインカバーとも言います。
これはバックパックと付帯のモノ(ワンセットでの販売)もあるようですが、付帯でないモノもあるので購入時に必ず確認して下さい。
雨が強い場合にはバックパックの中身まで濡れてしまいますのでカバーは必須となります。¥3,000前後。
「容量に合ったもの」・・・カバーと言えど様々な大きさがあります。自分のバックパックの容量に合ったサイズのカバーを手に入れてください。
レインウェア
「GORETEX/防水透湿性素材」
レインウェア とは・・・降雨時に体を雨で濡らさないために必要となるカッパ、ウェアです。上下必要となります。¥30,000前後。
「GORETEX/防水透湿性素材」・・・これも靴と同じでGORETEX/防水透湿性素材のものを推奨いたします。
中の汗や蒸れは外に出し、外の雨は入れないといったところです。
実際レインウェアの中は汗で濡れますが、その濡れ・蒸れ度合いが低くなります。
100均のようなカッパや大きいビニールに穴を開けてかぶっている人も見かけたことがありますがしっかりとしたレインウェアは持つべきと考えます。
真夏でも高山になればなるほど濡れは命取りになります。
風が強い時、寒い時にはウィンドブレーカーとしても使えます。
山での風はとても寒く、特に濡れた体に風は真夏だろうと耐えられなくなる程です。
ヘッドランプ
「調光」「スイッチのロック」「バンド1本」
ヘッドランプ とは・・・頭に付けて両手が空くライト、ヘッデンとも言います。これは日中に帰る予定の日帰り登山であろうと必須装備と思っておいてください。
登山中には何があるか本当にわからないもの。
日が落ちれば山の中は真っ暗闇となります、せめて月明かりのみです。不測の事態で日が暮れてしまった場合に「明かり」があるのとないのとではパニックの度合いがまるで違います。
¥4,000前後。
「調光」・・・その時の状況によって求める光量が異なってきます。
例えば、テントや小屋の中で弱い明かりが欲しい場合・外を歩く時に強めの明かりが欲しい場合など状況によって求める光量が変わってきます。
そのため光量を変えられる調光できるタイプをおすすめします。
「スイッチのロック」・・・電源のON OFFをロックできるものが良いです。
バックパックの中でモノに押されて勝手にスイッチが入って実際の山中で電力切れなど大ピンチとなります。
現在は標準機能かもしれませんが確認はすべきです。
スイッチのロック機能のあるモノをおすすめします。
「バンド1本」・・・頭の横だけを通すバンド1本タイプが便利。
頭に付けるのが煩わしい時には首から下げる使い方もできます。
頭の上をもう1本通す2本バンドタイプはその分ホールド感はあるのですが、2本のバンドが携行中絡まったりして暗闇の中手探りで装着するとき直感で即座に装着しづらかったりします。
登山地図
「山と高原地図 マップル」
登山地図 とは・・・登山用の登山道が載っている地図です。地図は必ず装備して下さい。
誰かと行く登山でも必ず一人一枚は持つべきモノです。自分で地図を見て自然の中を歩くのも登山の醍醐味と言えるでしょう。
¥1,000前後。
「山と高原地図 マップル」・・・商品名を出していますが最初はこの地図で十分でしょう。その歩きたい区間の所要時間やテント場や小屋、水場(飲み水が汲めるところ)、危険箇所などの位置も記載されています。
その山毎にしっかり網羅されているので行きたい山域の地図を手にしてください。この一枚でかなり多くの情報を得られます。そして水に濡れても大丈夫な紙で出来ています。
—
トレッキングシューズ (と靴下) ¥30,000(靴下¥3,000)
バックパック (とカバー) ¥25,000(カバー¥3,000)
レインウェア ¥30,000
ヘッドランプ ¥4,000
登山地図 ¥1,000
合計 ¥100,000 前後 (T-T)
—
以上が初めての登山において最低限としてすすめているモノたちでした。
あくまで最低限です。
結局どんなモノも実際に様々な状況下で使ってみないことにはその善し悪しは判断できないと思っています。無責任な言い方ですみません。
一代目のモノたちから学び、二代目以降のモノたちに生かすような感じです。
アウトドア用品は基本高価なモノが多いですが、長く使えて命を守ってくれるモノ。
記載したキーワードを何となくイメージして見た目がお気に入りのモノを選んで下さい。
安ければ悪いモノというわけではありませんが、高いモノはそれなりに考えられていてよくできています。
アウトドアメーカーも無数にあるので何かと迷うこともあると思いますが、最初にそこでつまづいたら「モンベル Mont-bell 」で一式揃えることも良い方法と私は思います。
アウトドアメーカーの中では比較的に安価で商品を販売されています。
ですが、その品質はお墨付きのものばかりなのでおすすめできます。
またアフターサービスもとても充実していると感じるため、私も現在たくさんのアイテムでお世話になっています。
お気に入りのモノを身につけて初めての登山をぜひ楽しんでください☆