山に入ろうと装備を組んでいた時に気づいた
ワカンのリベットの亀裂
この状態でどこまでの強度があるのか分からなかったのですが、
山中で気付かずに朽ちた場合 その外れたリベットを山に残してしまうかもしれないと思ったので修理してみました。
これが 想像以上に手間取り 学びも多かったので記録として残したいと思います。
〜目次〜
ワカン修理・リベット交換
ダメだった やり方
有効だと感じた方法
使用ボルト: サイズや 種類
必要工具・装備品
補足: 金鋸・ドリル 注意点と思うところ
おまけ: ボルト・ワッシャー・ナットの順番や向き
あとがき: 山道具のメンテナンスは事前に
ワカン修理 /リベット交換
エキスパートオブジャパン
エキスパートオブジャパンのワカンの リベットを
ネジ・ボルトに交換した備忘録です。
(他の人のやり方を調べてないので もっと上手い方法があると思います)
※ ネジ・ボルトの違いがよく分からないので以下「ボルト」で記載します
交換するには古いリベットを外さないといけないわけですが、ここが非常に手こずったところでした。
ワカン修理・リベット交換
ダメだった やり方
をざっくり。
マイナスドライバーで リベットの頭を飛ばそうにも ビクともしませんでした。
ネジプライヤー(ネジをつかむ工具)で頭を掴んで引っこ抜こうにも これも ビクともしません。
頭じゃない方を崩すために ニッパーで攻めてみたのですが うまく削れませんでした。
亀裂が入っていても「全然しっかりしてるんだな」という印象を強く持ちました。
ワカン修理・リベット交換
有効だと感じた方法
それでは、
色々試してみてワカンの修理・リベットの外し方に有効だと思った方法です。
※ 分かりやすそうな画像を選んでいる都合上、作業してるリベットの位置が画像で異なりますがそこは気にしないでください
金鋸(カナノコ)でリベットの端っこ(以下、「耳」とします)を切り落とします。
耳の両サイドをコツコツと ノコで落とすと、崩せそうな気がしてきます。
残った部分を ニッパーやペンチなどで崩して、
そして
ネジプライヤーで頭を掴み グリグリと 引っ張ると
抜けました。
リベット 1本外すのに 素晴らしく手間がかかりました。
これを全部で 16本やるとなると 結構な労力と時間がいるなと思いました。
もし ドリルを加えるなら
ノコを入れる前に ドリルを入れると
耳の一部が崩れて ノコ作業が楽になったりもしました。
時に 耳全体が外れて あとは引っこ抜くだけ
というミラクルもありましたが この奇跡は 1回だけでした。
この流れが
私の手持ちの工具でリベットを外すのに 一番有効だった方法でした。
そして、
ボルトを入れていきます。
使用ボルト: サイズや 種類
個人的にリベットを打ち直す技術がないので、ボルトで代替えをしたわけですがサイズなどの記録です。
リベットの代替えは
M4 x 30
ステンレスボルト
を使いました。
※ 外したリベットの径 約 4mm
リベットが通っていたワカンのパイプの径 約 23.5~23.7mm(個人計測)
追求すると チタンボルトなどありましたが高額だったこともあり
一般的で 耐食性のあるステンレスを選びました。
※ ステンレスも色々種類があるようですが、磁石がつかないステンレスが耐食性が高いステンレスのようでした ちなみに今回使用したステンレスボルトは磁石はつきませんでした
そして サイズと材質の次は
ボルトの種類。
左から
鍋小ねじ・トラス小ねじ・さら小ねじ
というそうです。
どれがワカンに合うのか試してみました。
実際に取り付けてみると
頭の飛び出し具合や 大きさ、
ボルトと ナットの収まり方に差があり、その結果
鍋小ねじ
をチョイスした次第になります。
正確性はありませんが、重量は
外したリベットより
ステンレス 鍋小ねじ
必要工具・装備品
今回の私の場合だと、
リベット外しに
・金鋸(かなのこ)
・ネジプライヤー
・ニッパー
(・ドリル あれば尚可)
※ 今回 使っていた金鋸
そして
ネジを固定するのに
・プラスドライバー or ドリル
・ネジプライヤー or ニッパー(ナットを抑えとく何か)
な感じでした。
※ 今回 使っていたネジプライヤー
また、
山中でボルトが緩んだ場合、工具なしでボルトを締め直すのは難しいと思われるので
ボルト留めの時に接着剤を入れても良いような気もしました。
※ 耐衝撃(接着層が振動・ショックを吸収)
熱・水に強い(-40~120℃に対応)
屋外OK
とあります よさそうです
装備品としては、
リベットの金属片が かなり鋭利で硬く「皮膚に刺さる・飛ぶ」
金属粉が「舞う」
ということが実際に何度もあったため
・保護メガネ
・マスク
・作業手袋
は やはりあった方がいいと散々思いました。
これ ↑ は
「作業中 ドリルが折れて 3m90cm先まで飛んだ」
という画像ですが、
なかなかにハードな作業なので危険な場面は多々ありました。
しっかりとした装備は必要だと思いました。
補足: 金鋸・ドリル 注意点と思うところ
金鋸で リベットの耳を落とす時の注意点と思ったところが、
リベットの軸(薄いグレー)より外側(赤ラインの位置)で、慎重に刃を入れていると
ワカン本体への傷が最小限で 耳(濃いグレー)を落とせると思いました。
リベットの軸に被っている位置(青ラインの位置)で、刃を入れていると
耳が外れずに ワカン本体まで刃が入ってしまうので注意と思いました。
先ほどの図の赤いラインで慎重に切り進めると 程よく耳を落とせました。
(右から 2つ目)
また、
刃の当て方ですが、
耳に横から、つまり水平に入れると
ワカン本体に傷が入ったので、やはり刃は「垂直で 慎重に耳を落とす」が良いと思いました。
ドリルの太さは リベットの軸(薄いグレー)より大きいサイズが良いと思いました。
リベットの軸部より小さい径のドリルだと いつまでも軸を削ってしまい 耳が取れませんでした。
ワカンの形状的に そうなりがちなのですが、
ドリルを大きく斜めに入れると 耳だけでなく ワカン本体も削りがちになってしまうので
以後 ドリルの角度も注意しています。
今回、初めてやった リベット外しが想像以上にハードだったこともあり
ワカン本体に傷が 多々入りました。
最初からハードだと分かっていれば 傷を最小限に減らせるかもしれません。
おまけ: ボルト・ワッシャー・ナットの順番や向き
時々、分からなくなるボルト・ワッシャー・ナットの順番や 向きを残しておきます。
画像の図の通り 順番は
ボルト・部材・ワッシャー・ナット
としました。
ナットの向きもいつも気になるのですが、図の通り
面取りされてない方がワッシャーと接する
逆の言い方をすると、
面取りされてる方が外側
あとがき: 山道具のメンテナンスは事前に
今回、ワカンを修理 というのかメンテナンスをしたわけですが、
山に行く直前でエラーを発見してしまうと その計画が頓挫することにもなり得るので
やはり事前に 余裕のある時にチェックしておくことが大切だと思いました。
反省です。
新しいモデルになってるんですね今は
どこが違うのか気になります
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ダメだった やり方
有効だと感じた方法
使用ボルト: サイズや 種類
必要工具・装備品
補足: 金鋸・ドリル 注意点と思うところ
おまけ: ボルト・ワッシャー・ナットの順番や向き
あとがき: 山道具のメンテナンスは事前に
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