今回は、登山における危険/リスクにはどのようなものがあるのか体験を元に取り上げます。
初めての登山をする上で、一つのイメージとなってくれればと思います。
シリーズとして、1から3でまとめようと思います。
目次
危険/リスク その1
怪我1(ねん挫/膝の痛み/靴擦れ)
水不足
生き物(ハチ/クマ/ヒル)
その2(別ページ)
日焼け
寒さ
雷
その3(別ページ)
怪我2(転ぶ/滑落)
道迷い
落石
高山病
怪我1(ねん挫/膝の痛み/靴擦れ)
登山道には
多くの人が歩き 踏み固められている道、木の根が出ている道、砂利の道、岩だけの道など様々なものがあります。
そこを長い時間、そして荷物を背負って歩くということで普段ではイメージしにくい怪我が起きることがあります。
〜ねん挫〜
特に足首のカットが低いを靴を履いていると、様々な状況の登山道で足首を捻ってねん挫をする可能性があります。
登山靴を選ぶ際、ミドルカット以上の登山靴を履かれることをおすすめします。
〜膝の痛み〜
登山に付きもののような膝の痛み。
歩く筋力が十分でなかったり、適当な歩き方をしていると膝を痛めることになります。
普段歩かないような長い時間を延々と歩くということ、
さらに荷物まで背負って歩くということを意識したい
ですね。
見えない負荷が多く膝にかかっています。
膝痛予防には 普段からしっかり歩いておく、まめに休憩を取って膝を休める、膝サポーターや機能タイツ、トレッキングポールなどのモノを使用するなどがあります。
〜靴擦れ〜
これも付きもののような症状。
足の形や歩き方、靴の選び方などの様々な要因で起こるようです。
靴選びにおいても「自分に完全にぴったりな靴を選ぶ」ということはなかなかに難しいことなので、登山での長時間歩きはどうしても靴擦れが発生しやすくなります。
テーピングや絆創膏を貼って擦れを防止することができます。
※ 体験より
小さい時に街場の段差で足首をねん挫をしたことがありますが、とてもじゃないですが歩くことはできませんでした。山でやってしまったらかなり厳しい状況に陥ることが想像出来ます。
意識の低い適当な歩き方、適当な膝の使い方の登山をずっとしていたための蓄積もあると思いますが、ある山行で急いで下山した時に膝を痛めました。そこからの下山は本当に耐え難いものでした。
その後の登山でも、必ず痛みが発生しています。
一度痛めたらもう一生うまく付き合っていくしかないと思うので膝を大切にするように心掛けてください。
個人的に靴擦れは毎回起きてしまうので登山中は最初から靴擦れ箇所にずっとテーピングを貼って靴擦れを防止しています。
水不足
山には、街場のように至る所に自動販売機やコンビニ、水道はありません。
営業している山小屋でも、水は有料での取り扱いの場合があるなど山では水は貴重な資源で飲み水の問題は重要となってきます。
そのため水はしっかりと装備しておかないと水不足により脱水症となってしまいます。
〜水不足〜
「夏場」の山に登るのであれば、日常生活の街場でもすでに喉が乾いているため水分補給に対するイメージが出来ている、つまり飲み水は意識して多く持って行くことと思います。
しかし、
「夏前頃」の山に登る場合、日常生活の街場ではそこまでまだ喉が渇いていたりしないため
水分補給に対するイメージが弱く、つまり飲み水への意識が低くあまり多くの水を持って行かないことがあります。
「夏前頃」の山での行動は思いのほか大量の汗をかき、喉が想像以上に乾きます。
そのため、「これしか持ってこなかった!」と持ち水が少ない、全く足りないといった状況がよく出てくるので特に注意が必要です。
水だけでもしばし生きていける程、飲み水は重要になります。
水場(飲み水を確保できるところ)が多い山、少ない山など様々あります。
重量は増してしまいますが、街場では経験しないような「飲み水の無さ」を痛感しないように水は多めに装備しましょう。
水分不足は脱水症から熱中症、高山病にかかりやすくもなります。
※ 体験より
初夏の山にて水場のない残雪のロングコースを歩いていた時、雪の照り返しもあり予想以上に暑く喉が乾いてしまったため手持ちの水を多く飲んでしまい、手持ちの水が途中でまったく足りなくなったことがあります。登山道の土の上を流れているわずかな水を飲んだり、ツララや雪を食べたりしました。茶色い水たまりの水を飲もうかと思う程枯渇したこともあります。わかっていながらも街場と山の季節感の違いか、このミスは初夏に何度かやってしまうので注意しています。
生き物(ハチ/クマ/ヒル)
山は虫や動物が住む世界。そこに立ち入ることを意識しましょう。
〜ハチ〜
登山中にハチの巣を見かけた、ハチに襲われたことは今だありませんが、よく聞く話しで怖いところです。
マイナーな山やマイナーなルートを選ぶと遭遇する可能性があるように思われます。
季節的なものもあるのでしょうか。
人が多く通るような登山道には巣を作らない気もしますし、例え作られても整備され駆除もされているような気がします。
振り払ってはいけないとありますが、どうしてもそのようになってしまいます。
襲われたら逃げるしかないようです。
木の上に蜂の巣があったら怖いので登山道にある木を掴んで支えにして登ったり降りたりはしないようにはしています。
黒い色によってくる、化粧品などの香料によってくるなどありますが正確なものはわかりません。
〜クマ〜
基本臆病な、自分から逃げる性格のようですがばったりと遭遇した時や、子グマ連れ時などでは襲われることがあると認識しています。
クマ対策でよく聞くのは、
音を出したりしゃべったりして
こちらから人間の存在をアピールしてクマ側から逃げてもらう
ということですね。
熊鈴の効果はどこまであるのか分かりませんが私は、特に早朝などの人のいない時間、人のいない時期、人のいない山ではラジオを鳴らしたりホイッスルを吹いたりして登っています。
ベアスプレーというクマを撃退するスプレーもあります。
アメリカ自転車旅の時に持ち歩いてはいましたが、ばったり遭遇時にそれをいざ「取り出し → 操作し → クマに吹きかける」程冷静に対処できる自信は全くありませんでした。
さらに風向きを見誤り自爆すると大変な事になるらしいです。テント泊時や距離があるところでクマを発見した場合などばったり遭遇時以外の使用法に向いているのかもしれません。
〜ヒル/ヤマビル〜
茶色いような2cm前後のヒル。血を吸って大きくなります。
主に蒸し蒸しと暑く湿った低い山に生息するようです。高い標高のところでは聞いたことがありません。
特に毒性はないようですが、ヤマビルに血を吸われたらなかなか血が止まらない、見境無くやられる、体に着いたまま下界には下りてはいけない(持ち込んではいけない/繁殖してしまうため)というのがあります。
隙間という隙間から入ってくるので服の裾、靴下とズボンなど極力衣類はインしましょう。
経験上それでもどこからか必ず入ってきます。
煙草の火、サロンパススプレー、酢、アルコールなどで吸い付いたヒルは剥がせると聞いたことがあります。
2人で登山している場合、先頭を歩く人より後続の二人目が狙われると聞いたこともあります。
※ 体験より
キャンプ場で大きなハチに威嚇されたことはありますが恐ろしいことこの上無しです。何度も頭上を右往左往されました。白い衣類に着替えても効果はなく、私は逃げました。
クマは、オフシーズンの戸隠連山の川辺で逃げていったのを目撃しました。登山中ホイッスルを吹き続けていましたが川の音でかき消されていたのかもしれません。結構な近い距離でした。
また北アルプス山域ですれ違った登山者に、今さっきそこの登山道にクマがいたから気をつけてと言われたことはあります。私は単独登山が多いので常に警戒はしています。
ヒルは、夏の丹沢で集中攻撃に遭いました。気付けば血だらけでした。歩いて動いている手にも地面から飛んできました。屋久島、千葉県の山々でも遭遇しています。
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