今回の登山やアウトドアに関するコトは「晴天無風と それ以外」。
天気に関しての話になります。
結論から言いますと、
「晴天無風とそれ以外」ではまるで別の世界になる
ということを頭の片隅にでも入れておいて欲しいということで記事にしています。
山は、
こうにもなり、
こうにもなります。
色々な場面で見ていきたいと思います。
目次
晴天無風(行動時)
それ以外 風(行動時)
それ以外 雨(行動時)
それ以外 ガス(行動時)
晴天無風(宿泊時)
それ以外 風(宿泊時)
それ以外 雨(宿泊時)
精神面での大きな違い
「晴天無風と それ以外」について
まずは、
行動時においての特徴。
晴天無風(行動時)
・見える
晴れていれば視界が利きます。遠くまで「見える」ということは道やマーク、踏み跡などが確認し易く迷いにくくなる、目標物を捉え易くなる。
・暖かい
風が無いことで、日差しによって体感温度はとてつもなく上がります。
標高によっては暑いことになります。晴天無風であれば冬の雪が積もった山でもTシャツでいられる程になります。基本気温が低い標高の高い山ではこの暖かさがおおきな救いになります。
・乾く
風はなくともその日差しで汗をかいた衣類なども乾くことがあります。濡れは体温を奪うことになるのでモノの乾きは非常に重要です。
そして「それ以外」。
晴天無風に対して それ以外ではまるで別の世界になることに注意したいです。
それ以外 風(行動時)
・寒い
風が出ることで一気に体感温度は下がります。標高を上げれば気温が下がり、風が吹けば体感温度が下がり 無風とは打って変わっての寒さになります。行動時は動いてるので暑く汗をかく、そして休憩時にその汗をかいた体に風を浴びればその寒さは凄まじいものとなります。
・飛ばされる
風があることで自分の装備品や地図、ゴミなどが飛ばされないような配慮が必要となってきます。また、崖などでは自分自身が風で押されたり飛ばされないような注意が必要となってきます。
それ以外 雨(行動時)
・寒い
濡れることで一気に体温を奪われます。レインウェアを着ていても汗はかいてしまうもの。濡れた状態に風を浴びればより一層と体温を奪われます。直接雨によってではなくとも自分の汗などでインナーなどの衣類が濡れる、そしてそれが乾かない。濡れた衣類は重く 体温を奪い続けるので耐え難い寒さとなります。
・滑る
日常の町の中ではあまり感じにくいものですが、実際に雨で濡れた岩、木の根、木道などは滑りを増します。乾いている時より違いをとても感じるでしょう。
・濡れる
自分の衣類はもちろん、装備品、特に着替えや電子機器など濡らさないような配慮が必要になってきます。
それ以外 ガス(行動時)
・見えない
「見える」範囲が一気に狭くなります。道やマーク、踏み跡、目標物などをはるかに捉えにくくなります。よって迷いやすくもなります。
・湿気を帯びる
衣類によってはガスの中にいるだけで湿気が付着して濡れてしまうものもあります。アウトドアメーカーのモノはその点は考えられていると思いますが、アウトドアメーカー以外の衣類を着ていったときにそれは強く感じました。
晴天無風(宿泊時)
・テントの設営撤収が容易
晴れて風がなければテントの設営撤収に困難をきたしません。これは本当に嬉しい限りです。
・暖かい
冬場でも日が差せば、裸でもいれる程テントの中は暖かく気持ちが良いものとなります。ですが、夏場では暑過ぎてテントの中にいる事ができないほどになります。温室みたいな感じです。
それ以外 風(宿泊時)
・テントの設営撤収が困難
テントは想像以上に風の影響を受けます。設営撤収時、高所でテントを飛ばされたら取りに行くこともできずそれこそ家を失い大変なことになります。2人以上いれば設営撤収も工夫できるかもしれませんが、単独では風の中でテントの設営撤収することはなかなか難しくなります。特に強風時は大きな問題となってきます。
それ以外 雨(宿泊時)
・テントの設営撤収や出入りが困難
雨の中もテントの設営撤収は困難となります。登山やアウトドアでは完全に乾いている衣類や場所が低体温などの命の危険から守るとても重要な要素となるので、居住スペースのテントの中は極力濡らしたくはないエリアになります。よって特にテント設営時やテントからの出入りの際に雨を持ち込まないようにする工夫が必要となってきます。またテント撤収時においても、晴れていれば外に荷物を出して広くのびのびとパッキングができますが、雨の中では基本狭いテントの中で多くのパッキングをしなければなりません。そして雨でテントは重くなります。
主にこのような気象が様々に組み合わさって山では体験することになると思います。
そのため 晴天無風 という気象はなかなか味わうことはできないかもしれませんが、
一度でも味わうとその世界に大きな差を感じます。
そして それ以外 の気象がとても厳しく困難な世界だと感じることと思います。
「晴天無風とそれ以外」では物理的、肉体的な面の差も確かに大きいのですが、
精神面においても
その差を大きく感じます。
特に単独ソロの場合。
「単独」については別の記事にあるので詳細は省きますが
一概に「単独ソロ」といっても二通りの世界があると個人的には思います。
そのうちの一つ、
「自分以外に誰もいない単独ソロ」
要はオフシーズンの山に一人で入っている場合の登山。
特にこのような場合では、
晴天無風やそれ以外 の日差しがない・風・雨・ガスなどの気象によってより一層大きく精神面を左右されることになります。
例えば、
「急な気象の変化」
急に雲が出てきて暗くなる、急に風が吹いてきて木々がざわめく・テントがばたつき出す、急に濃いガスに巻かれるなどその変化によって精神的な不安や怖さは何倍にもなります。
逆に言えば、
好まない気象から晴天無風になった場合の感動と勇気はこの上ないものとなります。
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以上のようなことから、
晴天無風
と それ以外
では、物理的にも肉体的精神的にもその世界や その難易度が桁違いに変わってきます。
晴天時に何の問題もなく登れたところに季節を変えて再び行き、濃いガスに巻かれ降雪が始まり下山路が全くわからなくなって血の気が引いたこともあります(雪でマーキングもほとんど消えていました)。
晴天時とそれ以外の世界の差の認識が甘かったと深く反省しました。
多くを想定して安全で楽しい登山を行ってください☆
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