初めてツエルトというモノを設営してみました。
今回設営するツエルトはファイントラックのピコシェルター。
ピコシェルターは 1〜2人用のツエルト。
そして、ツエルトでもありポンチョにもなるアイテムです。
ツエルトには「テントのように形を成形するポールがない」「布切れ一枚」のようなイメージが個人的にはあり、それを雨風のあるアウトドアでしっかりと張り保てるものなのだろうかとずっと疑問がありました。
ピコシェルターをツエルト初心者ながらそれっぽく設営してみたところ
「意外としっかり張れるんだ」となりました。
目次
細引きを使って吊る張り方
ツエルトポールを使う張り方
ガイラインセットについて
余談
ピコシェルター設営
今回、
2つの張り方でピコシェルターを設営。
1つ目は「10m x 3mm の1本の細引きを使って吊る張り方」
2つ目は「ツエルトポール2本と 5mガイライン2本を使って設営する張り方」
この2つの設営方法で、
それぞれの張り方でやってみたその時の記録です。
※ 細引き、ガイライン・・・商品名で分けて使っていますが違いは分かりません
認識としては一括りで「ヒモ」でお願いします
細引きを使って吊る張り方 ピコシェルター
10m x 3mmの細引きを 1本用意。
(旅などで、洗濯物が干せるのでこの長さと太さが好み)
細引きを張る方向にツエルト/ピコシェルターが平行になるように、かつ
その細引きの真下にくるように底辺4隅をペグダウン。
ピコシェルターの天辺にあるループ2箇所に細引きを通しました。
細引きの一端を木に括りピコシェルターを吊り上げて、細引きのもう一端を別の木に括りました。
細引き方向としっかり平行になっていないので、
細引きの方向に合わせて、
ピコシェルターの長辺(出入り口と背面の辺)を細引きと平行になるように、
また、
ピコシェルターの短辺(横の辺)を細引きと直角になるようにペグを抜いて調整。
(そのため 最初のペグダウンは「仮止め」くらいが良いと思います)
そして、完成。
ビシッと張れていませんがピコシェルターの全容を見れて感動しました。
ピコシェルター
長辺 120cm
短辺 75cm
高さ 95cm
重さ 120g☆
そして、
日本製☆
しかし、10mの細引きを天辺のループに通してあるだけなので
画像のように天辺が動いてしまい天辺をビッと張れませんでした。
しっかり張った方が悪天候時には特に、雨の喰らい方などに差が出るような気がします。
なので、
他に短い紐 2本でもあればこのループ部がズレないように結んで固定すれば良いかもと思いました。
また、長い紐 1本で吊るのではなく、
5m程度の細引き 2本で両サイド上に吊り上げるようにすれば天辺がしっかりと張れるかもとも思いました。
正面口を開いたところ。
ピコシェルターに底面はありません。
開いたら縛れるヒモ(黄色)が両サイドにありました。
ピコシェルターの長辺方向(出入り口側と背面)の真ん中にはペグダウンできるループがあります。
つまり、ペグダウンできるループがピコシェルターには 4隅プラス2 で 6つあります。
(画像は背面、枝を差しています)
ツエルトポールを使う張り方 ピコシェルター
次に、ツエルトポール 2本と
ガイライン2本を使って設営してみます。
このヒモはファイントラックで別売のツエルト設営用ガイラインセット(5m x 2本)です。
ちなみにこれの対応のツエルトは
ツエルト1
ツエルト2ロング
チューブツエルト
ピコシェルター
(今回使用するツエルトポールは自作)
※ 参考記事
ツエルトポールを「自作」というか、使わなくなったテントポールをバラして活用してみた その気になる太さは?高さは??重さは???
monochicken.com 内
吊った張り方と同じように
まず、底辺4隅をペグダウン。
今回は仮止めにしました。
両サイドに引っ張るため天辺のループに1本ずつガイラインを絡ませます。
ツエルトの天辺端から 25cm程のところにポールを立て、
ガイラインを適当にポールにぐるっと絡ませ、そして広げるように引っ張りペグダウン。
(説明書には「クローブヒッチという結び方で固定」とありましたが適当にぐるっと絡ませました)
ポールとピコシェルターの底辺(裾)が離れてますが、思ったよりテンションをかけられました。
ファイントラックのツエルト設営用ガイラインセットの説明書を見ると
ポールはツエルトの裾のあたりに来ると良さそうですね。
このガイラインセットは画像Bの位置に結び目が施されていてそれが端から 25cmのところにあります(つまりAB間が 25cm)。
これは説明書によるとツエルト2ロング、チューブツエルト、ピコシェルターに合わせてその位置に結び目があるそうです。
さらにピコシェルターの説明書の絵を見ると、
その結び目がポール固定の位置のようなので両方加味して考えると、この3つのツエルトの場合は裾の広がりが天辺端から 25cmくらいの位置にくるのかなと勝手に解釈しました。
なので自分は 25cm程の位置にポールを立てて設置してみました。
結果的にピコシェルターの裾から離れた位置になってしまいましたが
強いテンションをかけられました。
仮止めしたペグを抜いて位置を微調整し、完成。
ビッと張れてませんが、1本の細引きで吊った時よりも天辺が明らかに直線となったので気持ちが良かったです。
別アングル1
別アングル2
別アングル3
熟練度が低く頼りない感じに仕上がってますが、思ったより高いテンションで張れるものなんだなと思いました。
流石にテント程の安心感はないですが、
「簡易的なシェルターとしてツエルトとは十分なものなんだな」
と痛感した今回でした。
細いツエルトポールではなく、トレッキングポールであれば尚更高い強度の設営ができそうですね☆
2020年10月追記
トレッキングポール 2本で設営してみました。
(ポールの立て方が逆でした)
またキレイに張れませんでした。下手ですね。
裾の6箇所をしっかりと抑えることがポイントかもしれません。
(今回も四隅をペグ 真ん中の 2箇所を枝にて固定)
ちなみに、
この正面ベンチレーター部に顔を通せばポンチョになるようです。
ポンチョ・・・緊急用シェルターで思い出したのですが
過去に、2800m付近の稜線上で状況判断を誤り雷雲に巻かれたことがありました。
その時ひょうだかあられだかが降り出し、その場の光と音で「動いたら落ちる」と思うところまで追い込まれました。
手持ちのテントフライをかぶってハイマツ帯に逃げ込み、ただひたすら祈ってしのいだことがあります。
フライをかぶったから命が救われた、ということはないのですがその時に降り注ぐ氷の礫や恐怖心から身を守ってくれたと思います。
テント泊でテントフライを持ち歩いている方であればそれをシェルターにできますが、
テント泊でない方は急な大雨などいざという時にかぶれるモノが一つでもあると色々と違うと思います。
雨や汗による濡れに、風の加わった体温低下は並じゃないものがあります。標高が高ければ尚更ですね。
包まれる安心感も土壇場では尚更あると思います。
テントフライを持ち歩いてない方にとっては軽量かつコンパクトなシェルターは一つ持っていても損はないかもしれません。
何でも良いのですが大きくかぶれるモノが一つあると良いと思っています。
もちろん自分はあの時そんな事態になるとは微塵も想定していませんでした。
特に自然の中ではいつ何があるか分かりません。標高も関係ありません。
「荷物を最小限に」のような山学がありますが、多少の荷物を増やしても快適性を追及したり、万が一の危険に備えることも大切だと個人的には思います。
ガイラインセットについて
このファイントラックのツエルト用ガイラインセット。
5mガイラインの2本セット。日本製。
「水を含みにくく、耐候性に優れ、二重編組構造で摩擦や熱にも強い」との記載でした。
太さの表記はないので正確には分かりませんが、計測上 2mmだと思います。
重さはweb表記 40g
余談
最後に余談ですが、
天辺をしっかり張れば(狭いですが)中に入って素晴らしいトイレシェルターになりました☆
ピコシェルターの個人的目的はトイレシェルターでした。
トイレのないエリアや、
トイレの閉鎖されている時期などに山々に行くことが多いのでトイレシェルターが是非欲しいことがありました。
誰もいない、誰もこない時期とわかっていながらも360度ど真ん中のトイレはいくらたっても落ち着かなくあります。
テント内でもできないことはないのですが、どこでもいつでも気持ちよく思い切りトイレがしたい。雨でも雪の中でも。
窪地にうまく張れれば、高さに余裕が出て素晴らしきトイレになりそうです!
テントの横にトイレシェルターを張ったらちょっとしたベースキャンプみたいでテンションが上がること間違いないですね☆
また震災時など想定して個人的にトイレ問題を追及していた次第でした。
話しはそれましたが、
ピコシェルターの中は大人が二人並んで体育座りをして入れるくらいのスペースでした。
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