畑脇でテント暮らし/外暮らしをしていました。
年末までの初冬の約2ヶ月間(56days)。
テントで暮らす/外で暮らす理想を持っている自分としては
また一つの良いサンプルとなった暮らしとなりました。
今回は旅や休暇ではなく「出張のついでにテントで暮らす」というもの、
つまり「仕事をしながらテントで暮らす」という外暮らし。
パソコンを使ってリモートワーク等をしながら、などといったことではなくて
「通勤に徒歩 1分51秒 かかる一般的な仕事をしながら」
と言った方がイメージしやすいでしょうか。
そのため同じ場所での「移動しない」というテント暮らしだったので、
登山や旅での移動するテント暮らしとはまた違った学べるものがありました。
「休暇」と「仕事」と状況は違えど、
アメリカをテントで旅をしていた時と似たような充実感を現地で感じていました。
内容はまるで違うのですが共通しているところは「外で暮らす」というところ。
それがやはりどうしようもないほど好きだったと再認識した暮らしでした。
今回はそんなテント暮らしの「空間編」です。
(生活編・モノ編と続きます)
目次
概要
場所選び
柵・囲い作り
リビングスペース
テント前室
テント内
あとがき
今回のテント暮らし 概要
・週5で、8:00~17:00程度の仕事をしながら外で暮らす
・標高約600mほど、年末までの約2ヶ月間 初冬
・畑脇にて暮らす、横は森
・テントから徒歩 1分51秒 先に、水場・トイレ・電気・シャワーのある誰もいない母屋あり
その母屋の上記設備は活用する
※ テントのところへ「水を引いた・電気を引いた・トイレを作った・風呂を作った」などといった記事ではないことご了承ください
テント暮らし 空間編
まずは車で暮らしつつ仕事をしながら、良きテント暮らしの場所を探し畑を散策しました。
4日間。
そして畑脇、横は森のこの場所で暮らすことに決めます。
広い敷地内。
たくさんのスペースがあり森もあり。選べる自由があるほど難しいこともありませんでした。
周囲からの見え方、通勤の距離・経路、景色などを踏まえて結構な時間をかけて選びます。
この場所で強く気になったことは「横の樹木から大枝が落ちてこないかどうか」。
以前 旅をしていたアメリカで、季節的に枝が落ちるために closedになっていたキャンプ場があったり、
実際にドシドシと大きい木の実?や太い枝が落ちてくるキャンプ場 ↑ もあったので気になりましたがこのテント暮らしの約2ヶ月間、結果的に大丈夫でした。
(横の樹木列はヒノキだと思います)
そこにテント(タフドーム240/コールマン)を設営。
地を慣らし、入り口の方向を考えつつここからスタートしました。
今回の環境には、廃材や余った材などがとても多くあったのでテント暮らしのQOLを高めるために存分に活用させてもらいました。
快適な暮らしを送るために仕事前、昼休憩、仕事後、休日等隙あらば何かと居住空間を作っていました。
ここにこんなのがあればいい、あそこにあんなのがあればいいといったようなイメージが途絶えることがなかったので、最終日直前まであれやこれややっていました。
そして最終日DAY56も近づいた頃のテント暮らしは
こんな感じに。
何かと「囲い」にこだわってました。
廃材を拾い集めてきては継ぎ足し継ぎ足して。
最初は少しだけでしたが、最終的にはずいぶん長い柵になりました。
これも位置を変えたり、高さを変えたりと色々やりましたが圧迫感のない高さとこの間隔に。
この「囲い」というのはテント暮らしのQOLを高めるために とても大きな効果があったと思います。
最初はまっさらだったので。
この柵でちょっとした陰影も生まれて楽しめました。
中に車を止められるのでちょっとしたゲートも作って「my area」感を上げます☆
日中は仕事なのでここで主に過ごす時間帯は 晩から朝。
そのため晩飯は必ずここで作って食べて寝て起きていたのですが、
見えるところには山のシルエットがあって、大きな空があって星があって月があって、横に森があって、何も匂いはなくて、すぐ脇に新鮮な無農薬野菜があって、もちろん近くには誰もいない上に車などもまず通らないので素晴らしく静かで(オチあり)。
わずかにある民家さま等の光は実際には見えなくなる柵の作りにしたので
星や月明かりだけの理想の空間で暮らすことができました。
本当にいつまでも外で空を見てられました。
最高のQOLを出せた要因は上記のことがもちろん大きいのですが、さらにトドメとなったのがこのヒノキの葉を掛けた風除けの壁の後ろの
リビングスペース。
3mほどのカウンターテーブル(DAY33)と、蔵に埋まっていた薪ストーブ(DAY36)を軽トラで運び込んで設置。
「食の時間」はとても大切なので、
今回のテント暮らしも後半にこのリビングスペースは作られたのですが、そこからさらにQOLは上がりました。
分厚い木の板のカウンターテーブルでガチャガチャやって、
薪ストーブの前で食べる。
前室も快適に過ごせる空間に。
「一つの部屋」感が欲しかったので スノコを拾ってきて設置。
端材でローテーブルを作り、雨や風の強い日はここで調理と食事。
カウンターテーブルがなかったときはここで毎晩フライを開けて、星空や月夜を見て
飯を食べてました。本当に素晴らしい時間でした。
各種酒を置いてバーラウンジにも☆
こんな素晴らしい状況下で休肝日を作ることに苦しみました。
柵の板張りを工夫して(数えるほどしかありませんが)民家の光を視界から消して、
そして上のヒノキの枝を少し落とさせてもらって空を広くして、前室での時間には星空しか見えないような空間にしました。
そして、中。
寝床でもどこでもフラット面があると何かと暮らしやすいです。
今回のような、登山や旅のような移動型ではない「定住型」のテント暮らしには板材を用意しておくと特に重宝すると思います。
山々の新雪の移ろいを感じれて、
そして富士山にかかる雲を観察できることも本当に毎日楽しみでした。
おおおおおおお!
こんなのはもう大興奮でした(雲で覆われた富士山)。
私は家でもどこでもテントマットや寝袋で寝ていたり、ヘッドランプやランタンで過ごしていることもあって、
またクーラーや暖房なども使わない、洗い物は真冬でも素手で水、給湯器は使わずにお湯は沸かすなどという暮らしを好んでしています。
それは環境に対する考えもあるのですが、健康維持の目的もあり、また有事に備える意味も少しはあります。
そして登山や旅、外暮らしのためでもあります。
そのため今回のテント暮らしに特に不便は感じることはなく、
理想の暮らしでもあったのでむしろ最高のQOLで、疲労の回復なども凄まじいものを感じました。
「仕事をしながらのテント暮らし」というところが大きな収穫でした。
普段の暮らしから「屋根と壁がなくなってテントに変わっただけ」ということに近いかもしれないのですが、やはり実戦で感じ取れることはたくさんありました。
1泊のテント泊、縦走でのテント泊、旅でのテント泊、今回のような仕事をしながら、生活をしながらのテント泊、そして車中泊などと色々なテント暮らし/外暮らしのスタイルがあると思います。
共通している部分はもちろんありましたが、違いももちろん感じました。
また、
今回は初冬のテント暮らしでしたが
真夏ではまた違うものがありました(7days ほど 別のところで仕事をしながら)。
季節的なことも含め、まだまだ学びは必要です。
今回は資材に恵まれたこともあって、
自分の居住圏をあれやこれや考えて作る楽しさもたっぷり覚えました。
DAY56も終了が近いにも関わらず、リビングスペースに屋根を作りたくてプランニングしている程でした。
面倒くさいようなことももちろんありましたが、
テント暮らし/外暮らしはやはり最高だと痛感する56日間でした。
(本当に静かな夜で幸せだったのですが、そのオチは「その2 生活編」で)
※ 関連記事
初冬約2ヶ月間のテント暮らし/仕事をしながら外で暮らす畑脇生活 その2/生活編 標高約600m付近
初冬約2ヶ月間のテント暮らし/仕事をしながら外で暮らす畑脇生活 その3/モノ編 標高約600m付近
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